OABSS,OABSS-VAS質問票の有用性の検討

京都府立医科大学泌尿器科では、頻尿や尿失禁など排尿症状のある患者さんに日常から過活動膀胱症状スコア(OABSS)と過活動膀胱スコアのそれぞれの項目を100mmの直線で表したOABSS-VAS質問票を同時に記載してもらい日常診療で活用しています。このOABSS-VASの有用性を調べる臨床研究を実施しております。
実施にあたり京都府立医科大学医学倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。

研究の目的

一般的に、頻尿を主訴に来院された方には過活動膀胱症状スコア(OABSS)を記載してもらい、病状の評価や治療効果判定が行われています。過活動膀胱スコア(OABSS)は頻尿の重症度を表していますが、京都府立医科大学泌尿器科では患者さんがどれくらい困っているのかの評価も重要であると考え、以前より過活動膀胱症状スコアの評価項目(4項目)に対する困窮度を100mmの直線で表したOABSS-VAS質問票を作成し、活用しています。
本研究はこれらのOABSSやOABSS-VASによって頻尿や過活動膀胱など排尿症状のある患者さんの症状の評価を行い質問票の有用性を調べることを目的としています。

研究の方法

対象となる方について

これまでに京都府立医科大学泌尿器科を受診し、OABSSとOABSS-VAS質問票の記載をされた方。

研究期間: 医学倫理審査委員会承認後から2023年1月1日

 

方法

当院泌尿器科おいて頻尿などの症状で診察を受けられた方で、診療録(カルテ)より以下の情報を取得します。OABSS,OABSS-VAS質問票と患者さんの満足度等との関連性を分析し、OABSS,OABSS-VAS質問票の有用性について調べます。

研究に用いる試料・情報について

情報:各種質問票(OABSS,OABSS-VAS 等)、基本情報(年齢、身長、体重)、病歴、治療歴、副作用等の発生状況、カルテ番号、超音波検査結果、尿流動態検査結果 等

個人情報の取り扱いについて

患者さんの測定結果、カルテ情報をこの研究に使用する際は、氏名、生年月日などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し研究用の番号を付けて取り扱います。患者さんと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、入室が管理されており、第三者が立ち入ることができません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、患者さんが特定できる情報を使用することはありません。
なお、この研究で得られた情報は研究責任者(京都府立医科大学 泌尿器科学教室 浮村 理)の責任の下、厳重な管理を行い、患者さんの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

試料・情報の二次利用について

解析のために収集された匿名化データは二次研究(メタアナリシスなど)に利用する可能性があるため、上記の保管期間を超えて適切に保管します。
将来、研究に用いる場合は改めて京都府立医科大学医学倫理審査委員会において承認を受けた後に使用します。

研究参加の拒否

研究期間中(医学倫理審査委員会承認日~2023年1月1日)いつでも参加を拒否することができますのでその場合はお申し出ください。研究参加を拒否された場合は、診療記録などもそれ以降は研究目的に用いられることはありません。ただし、研究参加を拒否された時点で既に研究結果が論文などで公表されていた場合などのように、廃棄することができない場合があります。

研究組織

研究責任者
京都府立医科大学 泌尿器科学教室  教授 浮村 理

研究代表(統括)者

京都府立医科大学 泌尿器科学教室  学内講師 藤原 敦子
京都府立医科大学 泌尿器科学教室  大学院生 福井 彩子

お問い合わせ先

患者さんのご希望があれば参加してくださった方々の個人情報の保護や、研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合はお申し出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

所属名・職名・氏名:
京都府立医科大学 泌尿器科学教室 大学院生 福井 彩子
電話番号:075-251-5595(泌尿器科学教室医局)
受付時間:平日9:00~17:00