転移性前立腺癌症例に対する内分泌単独療法と内分泌密封小線源療法併用療法の比較観察研究

京都府立医科大学は、転移を伴う前立腺腫瘍の方を対象に密封小線源治療の有効性に関する臨床研究を実施しております。
実施にあたり京都府立医科大学医学倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。

研究の目的

転移性前立腺癌患者さんの原発巣(前立腺)に対して、現状では内分泌療法単独が標準ででしたが、内分泌療法と同時に、密封小線源療法を診断時早期の段階から併用する治療との比較観察研究を行います。密封小線源療法を併用された患者さんと、過去あるいは本研究で内分泌単独治療を行った患者さんの中で、密封小線源治療を行った患者さんと病状が同程度の方を選定します。過去に内分泌単独治療と新たに密封小線源治療併用された患者さんを2群にわけて、病状が安定している期間の評価いたします。密封小線源治療併用法が局所再発・予後の延長に寄与するかを検討することが本研究の目的です。

研究の方法

対象となる方について

過去20年間に本学附属病院ならびに北部医療センターで内分泌単独治療を行った患者さんと、今回の研究で密封小線源治療をされた患者さんが対象となります。

研究期間: 医学倫理審査委員会承認後から2028年3月31日

方法

新たに内分泌併用密封小線源治療を行われた患者さんの年齢、前立腺腫瘍の分化度、PSA値、転移巣の程度を調査し、本学附属病院ならびに北部医療センターで内分泌単独治療を行った患者さんの診療録から患者さんの背景が類似した患者さんを選定いたします。
解析内容は以下に記載します。
 病状が進行するまでの期間
 転移進行制御率
 癌特異生存率

研究に用いる試料・情報について

試料は発生いたしません。密封小線源療法を行った患者さんの予後に関する取得した情報については、パソコンでデータを管理する場合はネットワークから隔絶された状態で行います。治療情報の保管期間は論文発表後10年間の予定です。

個人情報の取り扱いについて

カルテに含まれる情報を、この研究に使用する際は患者さんのお名前のかわりに研究用の番号を付けて取り扱います。お名前と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、セキュリティーのかかったインターネットに接続できないパソコンで管理します。研究対象者には泌尿器科のホームページ(http://kpum-urology.com/)や当科外来掲示板に本研究の実施に関して公開いたします。また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2028年3月31日までに下記のお問い合わせ先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。本研究において、研究費供与はございません。また、今回の研究者が薬物治療や小線源治療の企業に帰属していることもございませんし、特定の企業から財政的な援助を得ることもございません。

研究組織

研究責任者:
京都府立医科大学 泌尿器科学教室 学内講師 白石 匠

研究担当者:

京都府立医科大学 泌尿器科学教室 准教授 本郷文弥
京都府立医科大学 泌尿器科学教室 講師 内藤泰行
京都府立医科大学 泌尿器科学教室 講師 藤原敦子
京都府立医科大学 泌尿器科学教室 学内講師 山田剛司
京都府立医科大学 放射線治療診断学 助教 増井浩二
京都府立医科大学附属北部医療センター 泌尿器科 助教 石田 博万
京都府立医科大学 特任教授 沖原宏治

個人情報管理者:
泌尿器外科学教室 教授 浮村理

個人情報分担管理者:
泌尿器科学教室 学内講師 山田剛司

お問い合わせ先

京都府立医科大学 泌尿器科学教室
学内講師・白石 匠  電話:075-251-5595