AIによる尿細胞診の画像分析により膀胱癌の組織学的所見を予測するための研究

京都府立医科大学泌尿器外科学教室では、膀胱癌の患者さんを対象に尿細胞診に関する臨床研究を実施しております。
実施にあたり京都府立医科大学医学倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。

研究の目的

膀胱癌の評価に尿細胞診は非常に有用な検査であり、広く臨床現場で用いられております。
尿細胞診の画像をAIによる画像認識を用いることにより、より精度が高い検査になることを期待して、本研究を行います。

研究の方法

対象となる方について

2008年4月1日から2026年3月31日までの間に、京都府立医科大学附属病院および北部医療センターで膀胱癌と診断され、経尿道的膀胱腫瘍切除術を受けられた方

研究期間: 医学倫理審査委員会承認後から2026年3月31日

方法

京都府立医科大学付属病院および北部医療センターの泌尿器科において膀胱癌の治療を受けられた方で、診療録(カルテ)より以下の情報を取得します。
尿細胞診と取得した情報の関連性を分析し、共同研究機関である京セラコミュニケーション株式と開発したAIによる画像分析で診断が可能かを評価します。

研究に用いる試料・情報について

情報:病歴、尿細胞診の結果、尿細胞診の画像所見、摘出した膀胱組織の画像所見 等。
試料:尿細胞診のプレパラート、膀胱組織のプレパラート

外部への試料・情報の提供

匿名化した病理画像データを京セラコミュニケーション株式に提供します。

個人情報の取り扱いについて

患者さんの尿細胞診や膀胱組織、測定結果、カルテ情報をこの研究に使用する際は、氏名、生年月日などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し研究用の番号を付けて取り扱います。患者さんと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、入室が管理されており、第三者が立ち入ることができません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、患者さんが特定できる情報を使用することはありません。
なお、この研究で得られた情報は研究責任者(京都府立医科大学 泌尿器科学教室 浮村 理 教授)の責任の下、厳重な管理を行い、患者さんの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

研究組織

研究責任者: 泌尿器外科学教室 教授 浮村理 
研究担当者: 泌尿器外科学教室 准教授 本郷文弥
同 講師 内藤泰行、藤原敦子
同 学内講師 白石匠、山田剛司
同 研修員 辻恵介
同 研修員 金子正大
同 大学院生 原田雄基
医学フォトニクス講座・教授 高松哲郎
北部医療センター 泌尿器科 部長 谷口英史
北部医療センター 病理部 准教授 井村徹也
個人情報管理者:泌尿器外科学教室 教授 浮村理

共同研究機関:京セラコミュニケーション株式会社
 経営企画部・研究部責任者 高田直幸     役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課責任者 増田景一   役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課 大友雄造      役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課 上野賢吾      役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課 中西雅哉      役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課 辺見航平      役割:人工知能開発・解析
 経営企画部・先端研究課 緒方康成      役割:人工知能開発・解析
 スマートファクトリー課 中川晶太      役割:人工知能開発・解析
 スマートファクトリー課 楊凱丹       役割:人工知能開発・解析

お問い合わせ先

患者さんのご希望があれば参加してくださった方々の個人情報の保護や、研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合はお申し出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2026年3月31日までに下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

京都府立医科大学泌尿器科学教室 大学院生 原田雄基
電話番号:075-251-5595, yh1012@koto.kpu-m.ac.jp
受付時間:AM9-PM5