京都府立医科大学附属病院・泌尿器科で転移性腎細胞がんに対するアベルマブ(製品名:バベンチオ®)、アキシチニブ(製品名:インライタ®)の治療を受けられた患者様・ご家族の皆様へ

当院では、「転移性腎細胞癌の日本人患者を対象に一次治療におけるアベルマブ・アキシチニブ併用療法の実臨床での有用性を評価する多機関共同・非介入・後ろ向き観察研究 J-DART2」という臨床研究を行っています。そのため、当院で転移性腎細胞がんの治療を受けられた患者様の診療情報を使用させていただきますので、以下の内容を確認してください。なお、この研究は、近畿大学医学部倫理委員会で審査・承認を受け、各研究機関の長による実施の許可を受けて行われます(https://www.med.kindai.ac.jp/rinri/index.html)。

① 情報の利用目的及び利用方法

この研究では、2019年から2022年の間に転移性腎細胞がんの治療でバベンチオ点滴(アベルマブ)とインライタ錠(アキシチニブ)を併用された患者様の治療内容や、薬の効き目について調べることを主な目的としています。そのため、当院で転移性腎細胞がんに対する治療を受けられた患者様のうち、2019年12月20日から2022年10月17日までの間に最初の治療としてバベンチオ(点滴)とインライタ(飲み薬)を同時に受けられた18歳以上の方を対象として、診療の過程で得られた診療録と検査データを利用します。利用する情報は、患者様個人が特定されないようにした上で、個人情報に関しては、厳重に管理します。そのため、この研究に関して追加で必要となる検査や来院はありません。

【研究方法】

あなたが転移性腎細胞がんと診断された頃から2022年10月31日までを目安として過去のカルテ記録を参照し、研究に必要な情報を収集します。収集した情報はこの研究の研究依頼者から委託を受けた臨床研究業務の担当者に提供し、詳しい解析を行います。研究データは研究が終了または中止してから15年間保管し、保管期間終了後は適切な方法で廃棄します。

【研究期間】

研究実施許可日~2023年11月

② 利用・提供する情報の項目

  • 背景情報:年齢、性別、身長、体重、喫煙の有無、現在治療中の疾患名・服薬している薬、診断時の検査結果等
  • 治療内容:治療経過、治療中止日、治療中止理由、治療効果、腎臓摘出の有無及び手術日、バベンチオとインライタ併用療法終了後の治療薬、死亡の有無などを含む治療転帰等

③ 外部への情報の提供

研究の情報は研究依頼者から委託を受けた臨床研究業務の担当者(イーピーエス株式会社)に提供し、詳しい解析を行います。情報を提供する前に、患者様を特定する情報(氏名等)は記載せず、当院の研究スタッフが患者様の氏名等を研究用に特定のコード番号に置き換えることで、直接患者様を特定できないようにします。本研究は共同研究であり、共同研究施設の研究責任者が収集した診療情報・データなどの情報は、インターネット等のネットワークを介して共同研究施設の研究責任者が入力し、情報はデータベース化され、サーバーに保管されます[サーバーはAWS(アマゾンウェブサービス)が管理保管]。研究終了後、本研究で収集された情報は、CD-R等の電磁的記録媒体で最終的にはファイザー株式会社で保管されます。

④ 研究組織

研究依頼者:ファイザー株式会社 オンコロジー部門 メディカル・アフェアーズ部 松井 暁子
研究代表者:近畿大学医学部 泌尿器科学 藤田 和利
共同研究機関(別紙参照ください) [PDF]

⑤ 個人情報保護について

研究に利用する患者様の個人情報に関しては、お名前、住所など、患者様個人を特定できる情報は削除して管理いたします。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者様を特定できる個人情報は公開されません。この研究で得られたデータを将来の他の研究で利用することが有益であると判断された場合は、共同研究機関や外部機関(製薬企業や海外の研究機関を含む)にデータを提供し、二次利用する場合があります。このような場合にも、データは個人を特定できないように管理されます。

⑥ 利益相反について

この研究は、ファイザー株式会社の資金により実施されます。ファイザー株式会社は研究期間中のデータベースへのアクセスを含むデータマネジメント業務、および解析には関与せず、研究の実施に関する法令に従って、第三者による研究データの信頼性の確認が実施されますので、研究結果がファイザー株式会社に有利に歪められることはありません。

⑦ 問い合わせ窓口

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報がこの研究に用いられることについて患者様または患者様の代諾者の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者様に不利益が生じることはありません。

照会先及び研究への情報利用を拒否する場合の連絡先:

施設名・診療科名:京都府立医科大学附属病院・泌尿器科 
住所:京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465   
窓口担当者氏名:本郷 文弥  
電話:075-251-5111(代表)