筋層非浸潤性膀胱癌に対するBCG膀胱内注入療法に関する検討

京都府立医科大学泌尿器科では、膀胱がんに対するBCG膀胱内注入療法についての臨床的データの研究を実施しております。
実施にあたり京都府立医科大学医学倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。

研究の目的

膀胱がんは,泌尿器科であつかう悪性腫瘍の中では比較的頻度が高い病気のひとつです。まずは,経尿道的膀胱腫瘍切除手術と,場合によってその後に BCG 膀胱内注入療法を行いますが,その治療回数や治療期間について定まった方針は本邦では決まっておらず,早急に標準化する必要があると考えています。ただ,標準化するためには,これまで BCG 膀胱内注入療法を受けたできるだけ多くの患者さんの情報を集めて,膀胱内再発や病気の進行の危険度に関係する要因をさぐる必要があります。そして,もうひとつ重要なことは,十分に BCG 膀胱内注入療法 (これを 「十分な BCG 療法」 と呼びます) をどの程度実施できているか ,それでもなお膀胱がんという病気が治りきらない (これを 「BCG 不応性」 と呼びます) 方々が実際にどの程度おられるか,今回の研究では,そこに着目しながら患者さんの情報の収集および解析を中心に行いたいと思っています。
そして,この研究により得られた結果を,将来の膀胱がんの治療方針の決定や新しい臨床研究の立案のために役立てようと考えています。

研究の方法

対象となる方について

2000年1月1日から2026年3月31日までに「筋層非浸潤性膀胱がん」と診断され、BCG膀胱内注入療法を受けた患者さんが対象となります。

研究期間: 医学倫理審査委員会承認後から2028年3月31日

方法

本研究における調査にあたっては該当する患者さんの以下の臨床情報を診療録(カルテ)より取得します。

調査項目)
(1) 診断時情報:
年齢・性別・身長・体重・パフォーマンスステイタス(PS)・既往歴・合併症・疾患名・病期 (TNM分類)・身体所見・
血液検査結果・尿検査結果・CT/MRI/一般レントゲン画像所見ならびに病理診断検査結果
(2) 治療内容,診療経過:
手術名(方法)・治療内容・全生存期間・癌特異生存期間・無再発,無進展または無転移生存期間・
治療に伴う合併症や有害事象
(3) 転帰情報:
最終転帰確認日,その時点における状態 (癌無し生存,癌有り生存,疾患特異的死亡,他因死 など),
緩和医療での管理となった日

統計解析方法)
群間比較 : Student t 検定,Paired t-test , Mann-Whitney U 検定,χ二乗検定,多重検定
予後解析 : Kaplan-Meier 法による生存曲線解析,Fine/Gray 比例サブハザードモデル,
Log-rank 法による群間比較,COX 比例ハザード解析
バイオマーカーのカットオフ設定:ROC (Receiver Operating Characteristic) 曲線解析

もし,研究計画書や研究の方法に関する詳しい資料をご覧になりたい場合は,下記連絡先までご連絡ください。

研究に用いる試料・情報について

情報:患者様の情報と薬物療法の使用実態、効果および安全性に関して、多数の方のデータを入力し統計の解析を行います。
試料:ありません。

個人情報の取り扱いについて

データはすべて匿名化として扱われます。また、データは厳重に管理されます。匿名化されたデータはデータマネージメント担当者によりパスワードでロックされたコンピュータ内に論文化から少なくとも10年以上保管されます。個人情報および診療情報などのプライバシーは厳重に保護されます。保管期間終了後は復元不可能な状態に破棄いたします。

研究組織

研究責任者

京都府立医科大学 泌尿器科学教室 教授 浮村 理

お問い合わせ先

患者さんのご希望があれば参加してくださった方々の個人情報の保護や、研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合はお申し出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2026年3月31日までに下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

京都府立医科大学 泌尿器科

職・氏名 学内講師 井上裕太(イノウエユウタ)
電話:075-251-5595